ダイレクトメールを自社で作ることの大切さ!

ダイレクトメールの制作は、専門業者でなれば時間がかかるものです。企画を考え、着地点を想定し、同時に封筒の材質、内容物の構成、それにかかる予算、そしてデザインと、一通ダイレクトメールを送るだけで相当の手間がかかるのです。ですから企業によっては予算とリストだけを用意してあとは外部に委託するという方法を取るところも少なくありません。それらを「手間」の分をほとんど割り引いて受託する事業者がとても多いからです。
しかし、自社が抱える顧客らに対して送付するダイレクトメールです。内容からデザインまですべて外注まかせにしてしまってもいいものでしょうか。顧客に自社のメッセージを伝える機会でもあるダイレクトメールです。デザインにいたるまで、細部までしっかりと監督し、完璧なものを届ける方が不思議と反応は良くなります。ダイレクトメールなどの販促施策を打ち出す際には必ず「目的」があります。その目的を設定するまでの「背景」もあります。それを完全に理解しているのは「自社」です。外注業者は与えられた仕事をいかに早く終わらせるかということで稼いでいます。販促の目的も、背景も、いわば関係ないのです。
ですから、自社が発信するダイレクトメールは可能な限り自社の担当者が監督する必要があります。そう、業者任せにしてしまって、コミュニケーションが不十分で、ダイレクトメールの中に誤表記があった場合、それが価格の誤表記などの重大な問題であった場合、外注業者に責任を取らせて補填させることはできても、顧客から自社に対する信頼を失ってしまっては元も子もないのです。その事態の最終的な責任は、すべて「自社」にあります。
ユーザーはわがままです。そのうえなく傲慢です。一度「もういいや」と興味を失ってしまえば、そのまま二度と戻ってくることはないと考えたほうがいいでしょう。エンドユーザーとのコンタクトポイントはそれほどまでに気を使う必要があります。ダイレクトメールなどの販促物であっても、自社のホームページであっても、それは変わりません。商品に破損があればクレームになるのと同じで、自社が発行しているもの、発信している情報に、誤りがあってはいけないのです。そのような気持ちは外注業者は持っていません。「オーダーがあったから」作るのです。そのオーダーを踏み外してしまうのは外注業者の落ち度であり責任ですが、その落ち度を監督できなかったのは担当者の責任です。いくら委託先の営業を怒鳴っても、起きてしまったエラーは元には戻らないのです。
ダイレクトメールを自社で作ると、すべて自社の責任です。外注をスケープゴートにはできません。あえてそのような状況を作って仕事をすることも、戦術の一貫です。自社にデザイナーがいなくても、オールインワンで仕事を発注するのではなくて、デザイン、印刷、梱包、発送と委託先をわけることで、自社の担当者の目を入れる機会を増やしましょう。