ダイレクトメールを送る曜日にも秘密がある?

ダイレクトメールを「届ける」曜日にも秘密があります。それは結論からいえば「水曜日」と「金曜日」がいいとされています。それは統計的なものですから、全てのダイレクトメールに適用されるわけではありませんし、水曜日と金曜日にダイレクトメールが集中するためあえてその曜日を避ける場合もあります。これはマクロ的な統計データですから、サービスや商品によって差異は必ずあるものです。ただ、このような統計が出ることには理由があります。
水曜日は「週の真ん中」と言われます。なぜかこの曜日は人は「早く帰りたい」と思うようです。風潮として「ノー残業デー」といわれる企業が社員を残業させない日もこの日に集中しています。一般的な会社員や学生は月曜日から金曜日まで活動するものです。この五日間の真ん中に早く帰宅することで、「鋭気を養う」という意図もあります。ですから、水曜日に帰宅した方々は「疲れていない」ことが多いのです。あくまでも統計的な話ですから、見込み客の属性によっては全く無関係であるかもしれません。対象が幅広い総合的な小売店などでは、この統計は合致します。帰宅しても「疲れていない」方々は、時間をもてあますことになります。つまり余裕があります。一通のダイレクトメールに目を通す時間があるのです。だから水曜日のダイレクトメールは反応がいいのです。
そして金曜日ですが、一週間の勤務や就学が終わり、週末の予定を考えるタイミングです。このタイミングにダイレクトメールを届ければ、そのまま「週末のショッピング」の予定となる可能性が高まります。人は必ず「忘れる」ものですから、良いダイレクトメールも忘れられてしまえば効果がありません。家族連れや夫婦が共に行動出来るのは週末や休日に限られていますから、ダイレクトメールはその予定に入り込めるようなタイミングで打つのが一番いいのです。ですから、金曜日は水曜日よりも反応がいいです。ただ、この曜日に合わせてダイレクトメールを打つ事業者はとても多いですから、競合がひしめいています。その中で如何に訴求できるかの勝負となるのです。その競合はなにも同業他社だけではありません。全くジャンルの違うサービス、小売店などです。週末のダイレクトメールはいわば異種格闘技戦です。「如何にユーザーの時間を長く奪えるか」という点が勝負の分かれ道です。実店舗へ来店を促すためには、ユーザーに行動してもらわなければいけません。行動するには「時間」が必要です。そして週末の時間は限られています。さらにいえば、ショッピングで消費できる「予算」も限られています。その限られた「資本」を奪い合うのが「ビジネス」ということです。「今日はパソコンを買ったので、当分はショッピングを控えよう」というのが人です。そのように、ジャンルを超え、枠を超え、限られた予算の中でいかに自社の商品に「価値」を見出してもらうか、これが競争です。